個人事業主の方は、それほど複雑な取引が多くなければ、ある程度はご自分で記帳(お金の出し入れや売上など、帳簿を記録すること)できます。
まずは下記の点を注意して、やってみてください。
@財布を分ける
まず、個人事業者は、個人の財布と事業の財布が混同してしまうことが多いと思いますが、それをなるべく分けるようにしてください。
事業用の財布を買って使い分けたり、金庫をしっかりと用意していただいたりするのが最高ですが、そこまでしなくても、自分の財布から事業用に立て替えた金額がいくらか、など、事業にいくら使ったかをしっかり把握できていればいいです。
A事業専用の通帳を作る
次に、事業専用の口座を作ってください。売上の入金や、経費の支払などをなるべくその口座でするようにします。
B領収書類を取っておく
事業のために使う経費などの領収書、相手からの請求書などは、必ず全てとっておいてください。また、自分が売上を上げるときの請求書や領収書の控えも、とっておいてください。
領収書や請求書などは、次のように保管していただければ、と思います。
・内容が分かりにくいものは、内容を書いておく
・月別に分類
・大きな紙と小さな紙にわける
・日付順に並べる
・出来れば、番号を振る
もちろん、台紙に貼って、下に内容等を書くのが一番いいのですが、要は整理ができていればいいわけで、上記の方法でも大丈夫でしょう。
C現金出納帳を作る
現金出納帳といっても、そんなに大したものではなく、日付、支払(受取)先、支払(受取)内容、増加、減少、残高の欄をexcelや手書きの表で作っていただき、そこに書き込んでいくだけです。
預金から始めに現金を引き出したときがスタートです。スタートの行に、引き出した日付や金額を書いていきます。こんなイメージです。
日付 |
支払(受取)先 |
内容 |
増加 |
減少 |
残高 |
4/1 |
(開始) |
|
|
|
0 |
4/1 |
預金 |
引き出し |
500,000 |
|
500,000 |
4/2 |
○○ショップ |
消耗品 |
|
4,000 |
496,000 |
4/3 |
△書店 |
書籍 |
|
1,470 |
494,530 |
|
|
|
|
|
|
|
|
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領収書等に番号を振っている場合は、その番号を書く欄を設けてください。
D預金通帳に経費や売上などの内容を書く
預金の取引内容が分かるよう、通帳の行余白に取引内容を書いておきます。領収書等に番号を振っている場合は、その番号も書いてください。
ネットバンキングなどを利用されている場合は、利用明細をexceの表lなどに落として、表にして取引内容を書くようにしてください。
E会計ソフトに入れていく
上記の準備が出来れば、会計ソフトに入力することが可能です。
最近の会計ソフトは良く出来ていますので、初心者でもある程度は入力をすることが可能です。
上記の準備が出来ているのであれば、後は表の内容と通帳の内容を、会計ソフトの「現金出納帳」と「預金出納帳」に入れれば、大体の取引については入力されたことになります。
会計ソフトに慣れていれば、領収書の内容などを直接会計ソフトに打ち込むことで、究極の「日次決算」(日ごとに事業の状況を把握できる)も可能です。
決算で処理しなければならないことや、その後の確定申告については難しい部分もありますが、ある程度の準備をやっていれば、何もしていない状態よりは格段に楽になります。
そのような場合は、自分で出来るかもしれませんし、もし税理士に依頼する場合でも、金額を抑えることができるでしょう。
★ご自分で確定申告まで完璧にできるマニュアルもご用意しております。詳細は下記をご覧下さい。
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