経営コンサルタントの選び方
“コンサルタント・ブーム”
昨今、“コンサルタント・ブーム”と言っても良いほど、コンサルタントを名乗る方がたくさんいらっしゃいます。
その多くの方が、何らかの特定の分野に特化しています。
集客コンサルタント、ITコンサルタント、SEOコンサルタントなど、本当に様々です。
ユニークなものだと、名刺のコンサルタントとか、ゴミ捨てのコンサルタントという方もいらっしゃいます。
“コンサルタント・ブーム”を批判したいのではありません。
専門性の高い方が増えることは、とても良いことだと思います。
ただ、そのような“特化型コンサルタント”には弊害もあるということは指摘しておかなければなりません。
特化型コンサルタントを利用するときの注意点
“特化型コンサルタント” は、高い専門性を活かして効果的な問題解決を提案することができます。
しかし、専門分野外のことには弱い、というのもまた事実です。
例えば“集客コンサルタント”なら、集客について効果的なアドバイスをしてくれるでしょう。
しかしそのアドバイスは、受注後のことはあまり考慮されていないことがほとんどです
(受注後のこととは、サービス供給体制・顧客サポート体制・バックオフィス等を指します)
受注後のことも含めて顧客にきちんとしたサービスを提供できなければ、
結局は顧客離れにつながり、ひどい場合は悪評が立てられて、
長い目で見ると売上がダウンしてしまう、ということになってしまいます。
また、単に売上が上がるというだけで、財務・会計や税務のことを全く
考えていない場合は、利益も出ない、お金も増えない、などということがよく起こります。
経営は、様々な要素が絡みあって影響しあっているものです。
どこかひとつの分野に特化することで、経営全体に悪影響が出ないように気をつけなければなりません。
さらに中長期的に見るならば、社内の問題だけではなく、
競合他社・経済の動向・法改正なども視野に入れ、総合的な経営改善が必要となるでしょう。
では“特化型コンサルタント”の利用をお勧めしないか、というと、そんなことはありません。
自社の課題が明確になっているのなら、“特化型コンサルタント”の力を
どんどん借りるべきだと思います。
ただ、自社の課題が不明確、どこから改善して良いのか分からない、
本当にこの改善を続けていれば良いのか自信がない
このような経営者の方であれば、“特化型コンサルタント”を利用するよりも、
経営全体を偏りなく見ることができるコンサルタントを使うのが良いでしょう。
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